これは自分がブラックなWeb制作会社で働いてたときに、何度か経験したことがあるトラブルです。
できるって言ったじゃん!
できるって言ったから契約したのに!
契約前はできると言っていたのに、最終的にできない…。
こんなトラブルが起こってしまった人は意外に多いのではないでしょか。
なんでこんなトラブルが起こってしまうのか?その理由をご紹介します。
自分が働いていた制作会社での話しです。他の制作会社はわからないので参考までに!
ダークサイドに落ちる営業たち
営業会社と制作会社が別々
自分が働いていた会社は、営業と制作が別の会社になっていました。
社長も同じで営業、制作とも同じビル内にいたので、ただの別部署って感じでしたけど。
ただ別会社になるので、営業会社の利益と制作会社の利益は別になります。
営業会社が契約を取る→営業会社が制作会社に制作依頼→Webサイトを制作して営業会社に納品→営業会社がお客さんに納品
この流れを見てもらうと、制作会社に制作依頼を出すのは営業会社。
つまり、制作会社は営業会社から依頼を受けたものを営業会社に納品したら完了。
ただデザインの話しだったり、システムの話しだったりは、お客さんと直接話しをしないとわからないので、営業と一緒にお客さんのところへ取材に行きます。
取材時にトラブルが勃発!
取材に行く前に、今回のお客さんがどんなWebサイトを作りたいのかを営業から情報をもらいます。
制作会社はそれを見て、どんな話しをお客さんとすればいいのか、事前にまとめて取材に行きます。
そして実際にお客様先に行って話しをしてみると
「営業から聞いていた内容と全然違う!」
ここでテンプレートのようなセリフが制作側から出てきます。
なんでこんなことになってしまうのか。
営業に話しを聞いてみたら、
「事前にその内容を伝えてたら制作側からNGが出ると思った。でも取材に行っちゃえばなんとかなると思ったので!」
めちゃくちゃですね。でもこれ本当にあった話しです。
営業が追い込まれて過ぎている
その営業が元々悪い営業かと言ったらそんなことはありません。
ほとんどの営業が入社してまもない頃は、とても素直でキラキラしていて、お客さんに一生懸命な営業です。
「お客様のホームページを素敵にしたいです!」
「お客様の役に立つ仕事がしたいです!」
そんなことを言っていた営業が6ヶ月後…
キラキラしてた営業から、ダークな雰囲気が漂ってます。
入社時にはイケメン&美女だった営業が、人を寄せ付けないオーラを放ってます。
そう彼・彼女らはダークサイドに落ちてしまわれたのです。
彼・彼女らをダークサイドに落とす原因はノルマです。
毎日上司に怒鳴らられ、お客様先に突撃する営業。
契約取ってくるまで帰ってくるなと電話で怒鳴られ、お客様先から出るに出れない営業。
契約が取れないとゴミクズのような扱い。
誇張してません。営業はガチでこんな環境でした。
そして評価されるのは数字を上げている、つまり契約を取ってきている営業ですよね。
お客さんのホームページが成功したとか、正直どうでもいいんです。
契約がすべて!
このような状況を考えると、できますと答えてしまう心情が少しだけわかるような気がします。
営業と制作の仲が悪い
営業と制作が仲悪いとよく聞きますが、やっぱり目的の違いが大きいです。
- 営業は契約を取るのが目的
- 制作は効果のあるWebサイトを作るのが目的
だったら効果のが出るようなWebサイトを営業が提案できるようになればいいのでは?と思うかもしれませんが、上記で説明した通り環境が最悪なので離職率がかなり高いです。
つまり常に新人ばっかりなので、Webサイトに詳しくない営業ばかりになります。
営業のトップである営業部長でさせWebサイトに詳しくなかったので、改善のしようがありませんでした。
Webサイトの知識がないまま営業に行くので、その場しのぎで仕事を取ってくるしかないですよね。
それでも仕事を取れちゃうのがすごいですが…。
制作費の問題
次に会社の仕組みによるトラブルです。
前半でも書きましたが、自分が働いていた制作会社は、営業会社と制作会社が別になっていました。
営業会社が契約を取って、制作会社に制作依頼を出します。
ここで出てくる問題が、お金の問題です。
お客さんは営業会社と契約して200万円払います。
その後、営業会社は制作会社に制作費として30万円払って制作を頼みます。
お客さんが営業会社にどんなにお金を払っていようが、制作会社は30万円しかもらっていないので、30万円分の制作しかできないのです。
お客さんからしたら200万円払ったんだから、それに見合った制作物が欲しいわけです。
言いたいことはすごくわかります。
ただ制作会社は30万円で依頼を受けているので、その案件だけに時間を割くことができません。
だから営業から無茶を言われても、その予算じゃ「できません」という答えになってしまいます。
お客さんは実情を知らないし、制作サイドもこの実情をお客さんに言えないのでかなり辛かったです。
またあとから聞いた話しだと、営業側も制作費がいくら掛かっているのか知らなかったようです。
まとめ
ブラック制作会社の内情をご紹介しました。
冷静に考えてなんでもできるわけないんですよね。
この会社は都内のいいところにあり、一部上場を狙っているぐらいの、ある程度規模が大きかった会社です。
いい制作会社を判断するのって難しいですよね。
制作を頼む場合は何社かに相見積もりを取って、1社だけではなく何社も実際に会って話を聞き判断したほうがいいです。